高齢出産の良いところを考えてみよう

40歳初産の我が家。
娘が成人する頃には夫62歳、私61歳。
もうすっかり、堂々たる老年です。

 

昨今、高齢出産は増加傾向にありますがそれでもデメリットが多く叫ばれているように思います。

・染色体異常のリスク
・ダブルケア(子育てと親の介護が同時)のリスク
・老後資金不足のリスク

どれもこれも、ごもっとも。返す言葉もございません。

 

リスクは割とはっきりわかっているので、そのひとつひとつについて夫婦で話し合って対策をとることができれば、何とか回避(もしくは受容)できるのではないかと思います。
そこはもう、夫婦それぞれの働き方や、貯蓄実績によって全然違ってくるので、各ご夫婦にお任せするとして。
ここでは、40で生んでみて思う、高齢出産の良いところ、を書いてみようと思います。

 

 

精神的な安定

 

これも老化現象の一部かもしれませんが、40にもなると、怒る、憎む、など攻撃性が伴う感情を出すエネルギーが不足してきます。
それまでの人生経験の中で「人は変えられない。怒るだけ、憎むだけ無駄」を学んできました。
さらに、何もせずとも「時が解決する」ことをも、経験から知っています。

 

結果として、思うようにならない状況について、まずは静観し時機を見て対処する、と言ったことが可能になります。

 

まだまだ人間キャリアの浅い赤ん坊は、欲求のままに泣いたり、あるいは自分でも欲求がわからず泣いたり。
この 赤ちゃんの泣き声は、実は母親にとって不快な音 なのです。

 

赤ちゃんの泣き声を聞いた母親の血流量を図る実験をしたところ、血流量が増加し精神が不安になっている所見を見せたという実験結果もあるそうです。
この不快音を耳にすることで母親は「何とかしなくては」と母としての本能が呼び覚まされ、赤ちゃんのお世話をするのだとか。
つまり赤ちゃんの泣き声は母親の本能に働きかけるためにあえて不快なのです。

 

不快音を一日中聞くことになる育児。
疲れるのはもちろんのこと、ついついイライラしたり怒りたくなることだってあると思います。

 

でもそこを グッと抑えるのがママ業。
もちろん、性格的に全く気にならないママもたくさんいると思いますが、なんとか気持ちを落ち着けてグッとこらえて頑張ってるママもいることでしょう。
泣いてる赤ちゃんとは別の部屋に行ってちょっと一息入れて気分を持ち直したり、みんなそれぞれ工夫して頑張っています。

 

ところが40代になると、人生が長い分 接してきた不快な事柄も多いので、さほど動じずにいられます。

 

職場の嫌な同僚。
ウンティング女子の一言。
満員電車で朝っぱらから起こる小競り合い。
終電を遅延させる酔っ払いの言動。

 

あーもうバカ!と叫びたくなるのをグッと堪える修行を積んできた40代にとっては、赤子の泣き声の不快指数はさして高くないようです。

 

実際生後9か月間の間、ハルの泣き声にイライラしたことは一度もありませんでした。
どれほど泣いても叫んでも、「あらあら泣いてるなー」と思うだけ(笑)

 

日々成長する赤ちゃん。
もう成長が見込めない困ったおじさんとは違うのです。
今日泣いていて、明日も泣いていても、きっと1年後にはこんな風に困らせることはないのです(また違うことで困るが…)。

 

そう思えば、もうただただ愛しいばかりです。

 

 

夫の融通が利きやすい

 

40代と言いますと、サラリーマン界ではいわゆる「脂ののってる時期」というやつです。
当然、仕事も自分の裁量でコントロールできる部分が増え、管理職についている人が増え、そうでないとしても社内でそれなりの人脈を築いている頃です。

 

仕事を覚えたて、今こそがむしゃらに頑張るとき!な若者と違い、脂の乗ったいぶし銀の40代は、
「育休を取ってみる」
「(子供の用事があるから)今日は家で仕事する」
「子供の用事のための休みを取る」

などが断然しやすい状況になっており、これが新米母にとっては力強い味方となるのです。

 

我が家のオットの場合、まず産後に1~2週間、有給や自宅作業とすることで、生後1か月はほぼ家にいて新生児時代のハルを見ることができました。
その後も、私の通院時のハルの世話や、保育園見学なども、仕事の都合をつけて対応してくれました。

 

今後復職した場合も、保育園からの呼び出しなどに100%母のみで対応するのではなく、力を合わせて対応できると思います。

 

ただでさえ高齢ゆえに体力はどうしても衰え勝ちな高齢ママ、これは大事なファクターです。

 

 

母の(気持ちが)若返る

 

赤ちゃんを育てる、となるとついて回るのが周囲の若いママとのお付き合い。

 

私も、検診や児童館などで10歳前後年下のママたち、さらには娘でもおかしくないんじゃないかというような若いママとご一緒することがあります。
どのママもお肌はつるピカだし、洋服も若々しくお洒落!
お化粧はそれほど気合いの入った人は少ないけれど、でも若いというだけでメイク不要の美しさ!

 

そんな方々とご一緒して最初はちょっと気後れもしたのですが…、それより若いママたちを見習った方がお得!ということに気づきました。

 

彼女たちの美しさは、若いからこそできる丁寧な身だしなみへの手間がなせるもの。

 

自分の若いころを思い出しても、誰かに会うならやっぱり好きな服を着たかったし、多少のメイクはしたし、服も着やすさよりもトレンドを意識して買っていたはず。
それがいつの間にか、着やすいこと、着まわしやすいこと、定番であることを重視したファッションになり、それじゃテンションが上がらないもんだからついついメイクも手抜き、気づけば毎日同じような恰好に…。

 

それじゃぁ、より老けて見えるし、美しい彼女たちとの間に生まれる陰影と言ったらもう暗黒!

 

だからと言って、あからさまな若作り、無理な若作りは見苦しいので厳禁です。

 

例えば、若い人の服装、例えば若い人と同じメイク、例えば若い人と同じ髪の色。
それはすべて若いからこそ似合うものであって、中年がしてよいものではないのです。
若い人が美しいのは、その服装、そのメイク、その髪の色のせいではなくて、彼女たちが年相応の身だしなみをしているから。

 

つまり私たちも、年相応の似つかわしいものを丁寧に身にまとうべき

 

派手な露出は避けて、質の良い服と、品の良いほんの少しのアクセサリ、手入れした肌と、肌がきれいに見える程度のメイク、トレンドはさりげなくどこかにそっと。

 

センスがない?
それは私もです。

 

でもセンスって、それほど必要ないと思う。
字のうまい人が走り書きしたのと、字の下手な人が丁寧に書いたの、人は見ればどっちが心を込めて書いたものかちゃんとわかるのと同じように、丁寧に手間をかけた身だしなみは、わかる人にはきちんとわかるもの。(わからない人とは付き合わなくてもたぶん問題ない)

 

ということに気づきまして、毎日の外出時にヘアメイクを欠かさず、洋服もきちんと皺のない状態で、同じ組み合わせが重なりすぎないように気を付けるようになったら、、、これ結構体力使うーーーーー!

 

でもお陰で、自分の若い頃の気持ちを思い出せたし、日々の中に女性としてのハリみたいなものも多少、戻ってまいりました。
この気持ちの若返り、高齢出産のお陰だと、私は感謝しています。

 

 

出産後10か月。
今の私が思う、高齢出産の良いところはこんなところでしょうか。

 

デメリットはもちろんあるけれど、せっかく恵まれた子育ての機会だもの、よいところを大事に楽しみたいものです。

 

 

 

 

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